先日の記事で書いたように、いわゆる「蒲蒲線」では京急と東急の乗り入れが構想されていますが、京急と東急ではレールの幅が異なるため、現状では相互乗り入れは不可能です。
↓先日の記事
「蒲蒲線」が実現するとして京急と東急がどう乗り入れるのか問題 - 鵜の木便り (hatenablog.com)
そこで、フリーゲージトレインの導入が検討されている、ということです。
フリーゲージトレインと言うのは、日本語で言うと、軌間可変電車で、車輪と車輪の幅を変化されることにより、異なる軌間のレールを走行できる車両のことです。
引用元
車輪の幅を変えられる新幹線!「フリーゲージトレイン」の最新型がお披露目 | 話題 | 鉄道新聞 (tetsudo-shimbun.com)
この技術は、西九州新幹線での導入が予定されていました。西九州新幹線は、博多から佐賀を通って、長崎まで繋がる新幹線ですが、佐賀県内に新幹線用の標準軌が整備できないため、標準軌と狭軌の両方を走行できる、フリーゲージトレインの導入が予定されていた、ということです。
しかし、結果としては、国費を投入しても開発になったにも関わらず、失敗に終わりました。軸受けなどが車軸上を滑る仕組みになっていたのですが、車軸の摩耗問題を解決できなかったからです。
よって、最終的に何が言いたいか、と言うと、蒲蒲線の相互乗り入れ問題の解決に、フリーゲージトレインの導入が挙げられていますが、少なくとも現時点では技術的な問題が解決できていない、ということです。
フリーゲージトレインを導入するとなれば、京急なり、東急なり、鉄道会社が開発をしないといけません。しかしただでさえコロナ禍を受けた通勤乗客の減少を受けて経営が苦しい鉄道会社が、開発費用を捻出することは従来にも増して難しいはずです。となると、蒲蒲線が政治・行政的な観点からも進められている以上、鉄道会社は財政的な支援を必要とするでしょう。
ということで、私は当初見積もっているよりはるかに多額の税金が投入される可能性があると考えており、納税者であり、かつ沿線住民であるという立場から無関心ではいられない、と思っています。
「蒲蒲線」なぜいま動いた? 空港直通よりまず“分断”解消へ 区の思いとは (pex.jp)
国がJRへのフリーゲージトレイン導入を事実上断念…技術開発は軌間が異なる在来線を想定して継続 | レスポンス(Response.jp)
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